なんと私の親友は、大学生になり独り暮らしすることになった時に、実家の両親から金庫を買い与えられたそうです。大学を卒業しそのまま都会で働くことになり、引っ越した独り暮らしのマンションでも、その不釣り合いな大きな金庫は、彼女の部屋のクローゼットを半分くらい占領していて、ちょっと可哀相です。だって金庫なんて、1人暮らしの女性には、それ程入れるものだってないじゃないですか。何を入れているか聞けば、通帳と保険証券。あとは不動産の賃貸契約書ですって。保険証券は大切ですが、通帳も賃貸契約書も、それ程大切なものでもないのに。私も金庫を持っていますが、もっと小さく、パーソナルサイズのものです。やはり、収納する物によって金庫も使い分ける方がいいと思いますし、部屋の格にも合わせて金庫は選んだ方がいいと思います。独り暮らしの女性の部屋には、そこまで大きな金庫は必要ないと思います。
私が勤めているのは従業員20人に満たない中小企業ですが、社長室には大きな金庫があります。親友の部屋にあるのはその金庫よりひとまわり小さくしたくらいの金庫ですから、よくマンションのクローゼットに納まったなと思うくらいです。会社には他に、経理の人が持っている手提げ金庫があり、退社時には社長室の金庫の中に、その手提げ金庫はしまわれます。手提げ金庫は持ち運べてしまうので親友の部屋には不向きですが、泥棒対策、火災対策なら、今の金庫の半分くらいのサイズでも充分だと思います。
彼女の親にとっては親心のつもりだったのでしょうが、その余計な親心のせいで、その後の娘の生活が、住む部屋さえ金庫基準に選ばなくてはならない迷惑なことになってしまっているとは。私も将来親になった時には、同じように迷惑な物を子どもに押し付けないように、気を付けたいと思います。